賢い消費は所得の増大
組合長エッセイ11月号
先月号からの続きです。鎌手支所の新設移転については、ガソリンスタンドも設置してくれとの地域の強い要望もあり、取り敢えず小規模の簡易型ではありますがガソリンスタンドも併設しました。運転ドライバーの給油だけでなく、農機具等利用される農家・組合員の期待に応えるために、ガソリンをはじめ混合油や灯油、各種潤滑オイル等も用意しています。全体の駐車場も広いスペースが整い大型トラックも含めて約60台分を完備しました。このようにして「農業者の所得増大」と「農業生産の拡大」を更に進めていきます。そして、もう一つ大事なことは「賢い消費」です。買う側は美味しくて健康に良い生活食材と食料品や生活資材、また機能的で使いやすく、丈夫で長持ちする生産資材等を二割安く買い求める工夫をし購入します。売る側は、知恵を重ねこれらの品物を二割安く提供します。これらができれば安く買い求めた一年間の合計金額分を逆算してみればあなたの所得が二割増加したのと同じであります。皆さん日常生活をよく考えて見直し「賢い消費」をしましょう。「農協は地域で何ができるか」を基本理念として農家・組合員、地域で暮らす人たちが生き甲斐を持って安心して生活できる環境をつくってまいります。そのためには安定した農家経済を作り上げると共に、持続可能な農業の確立が大事です。そして地域共生社会の未来が明るく見えることが大切だと思っています。お互いが知恵を出し合って、協力し合い協同の心と力を結び繋いでいけば、豊かで暮らしやすく持続可能な個性のある農村が育ち、子や孫たちの次世代に引き継いでいけるものと信じています。それらを深く考え実践していくことが「農協は地域で何ができるか」であります。今回の農協鎌手支所の新設移転事業もその一つだと思っています。この鎌手支所の新設移転が地域活性化の原動力となることを願っています。そしてミニストップ(株)さんとは今回、出店いただいたこのご縁に感謝すると共に、更に進化した次の新しい事業展開となる協議をすすめているところです。「思い描く想像」と「新たに創る創造」この二つを超越した新しい信頼の事業を構築できるパートナーだと思っています。そう思うと期待と興奮でわくわくし胸が躍ります。農山村における弱小農協が大きな民間の流通企業と一緒に仕事がすすめられることは、大変光栄でありまた有難いことでもあります。その元にあるのは諸先輩方が今日まで永永と築き上げてきた、メンタル(心・精神的)農業であると思います。大山の農産品は「モノを売るのではなく、大山の心を売る」という考え方です。モノを売るのが三次産業であるならば心を売るのが二・五次産業といって良いでしょう。つまり私たち農業者は、「消費者の心を買う」ことだと思います。また、それらを理解していただき大山の産品を育ててくれたお取引先様やお客様をはじめとする、大山と血縁を超えた親戚以上のお付合いをしていただいた方々の応援でもあります。大山はいつの時代も常に「種をまき夢を追い」加えて「知識という種」も播いて、実力以上のチョッと無理かなというところに目標を立て、背伸びして挑戦を続け理想郷を求める大山農民の終りのない運動です。農村には田舎のよさや魅力が沢山あります。「農村は宝の山」です。これからも心と心の交流を大切に続けていかねばなりません。
鎌手支所ミニストップ内で買い物をする主婦