新年のごあいさつ

代表理事組合長 矢羽田正豪

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。

 農家・組合員・地域の皆様方には輝かしい新年をお迎えのことと拝察いたします。旧年中は農協運営そしてそれぞれの事業に対し格別のご理解とご協力を賜り心より感謝とお礼を申し上げます。

昨年は、政権交代の厳しい風が世界の権力の回廊を吹き抜けたようです。6月に開催された主要7ヶ国首脳会議(Gサミット)に参加した9人の政治家。7人は主要先進国の首脳、2人は欧州連合(EU)機関の代表です。英国、米国、日本の現職の首脳が退陣となり、今年の総選挙に向かうドイツ、フランス、カナダなども支持率が低く苦戦のようです。特に今年は、米国でトランプ氏が次期大統領に返り咲くことが決まり、どうなることかと予測不能に世界が渾沌としています。そして先進・途上国共々に極右や極左の政党が台頭しているのも気になるところです。更に戦争と紛争の激化拡大が心配されます。

国内では第50回衆議院選が10月27日に投開票され、自民56減の191、公明8減の24と自公合わせ64減の215で過半数に18議席不足の結果に終ってます。その背景には物価高対策など政策への不満の一方で「政治とカネ」の不信感でした。有権者が「裏金問題を考慮して」投票した、まさに政治とカネの不祥事に対する怒りの表現でしょう。また議席を大幅に伸ばした野党にしても既成政党に不満を持つ人達の票が流れたものだけに先行きの展望は描かれてないようです。経済をみると世界の企業業績が底堅く推移しているようです。背景には堅調な米国景気があります。但しトランプ次期米政権の経済運営が今後の波乱要因ともなるようです。我が国の農業・農村を取り巻く環境は大きく変化してます。食料安全保障の確保を目的に25年ぶりに食料・農業・農村基本法の改正法案が昨年6月の通常国会で成立しました。生産現場に目を向ければ、物価高騰による生産資材価格の高止まり、自然環境、気候変動等による災害の多発化、食料自給率の低迷と農業従事者急減など様々な課題が山積しています。JAグループ大分は11月19日、第32回大分県大会を開催して「組合員・地域とともに食と農を支える協同の力」を主題に、「持続可能な農業の実現」「豊かで暮らしやすい地域社会の実現」「協同組合としての役割発揮」の実現を目指す。とした今後3年間の取り組み方針となる議案を決議してます。農業・農村地域を興すのは農民以外にはいません。地域自らが個性と豊かさと繁栄を考え、その土地で生きる人たちが誇れる暮らしの豊かさを創り上げていかなければなりません。厳しい時代ほどお互いに夢を語ることを忘れてはならないと思います。夢や希望や目標がなければ前に進むことはできません。諦めずに情熱をかたむけ、夢や目標に向かっていけば必ず実現します。輝かしい新年を迎え家族や仲間と共に語り合い、大きな前進の年にしましょう。

最後になりましたが皆様方のご健勝とご多幸をお祈りし、新しい年が稔り多い幸福と繁栄の年となりますようご祈念申し上げます。

本年もご交誼のほど賜りますようお願い申し上げ新年のご挨拶といたします。